1. はじめに
「その日をちゃんと生きること。人生にこの日は一度しか訪れない。」
この言葉、パッと聞くとちょっと真面目すぎる感じがして、「うわ、なんか道徳の授業みたい…」って思う人もいるかもしれません。でもね、これ、めちゃくちゃ大事なことなんです。なんなら、人生ってこれに尽きるんじゃない?ってくらい。
普段の毎日って、なんとなく流れていくことが多いですよね。朝起きて、仕事行って、ご飯食べて、寝る。気づいたらもう1日終わってた…っていうあの感覚。
でも、それってもったいなくない?その「なんとなく過ぎていった1日」って、もう二度と戻ってこないわけだから。
「その日をちゃんと生きる」って、別に一日中がんばりまくることじゃなくて、自分の気持ちとちゃんと向き合うこと。ぼーっとしたっていいし、ダラけたっていい。でも、「自分でちゃんと選んだ過ごし方をしてるか?」っていう視点があると、今日という日がグッと意味のあるものになるんですよね。
そういうわけで今回は、この格言を7つの視点で噛み砕いて、いろんな角度から「今日という日をちゃんと生きるってどういうことなのか?」を一緒に考えてみたいと思います。
2. 「今日」は二度と来ないってホント?
結論から言うと、ホントです。絶対に来ないです。カレンダーに「2025年5月4日」がもう一度出てくることはあっても、そのときにあなたが今とまったく同じ状況、同じ気持ち、同じ出会い、同じ景色を持っているなんてことは、絶対にない。
それに、今日起きたことや今日出会った人たちとのやりとりも、すべて「今日限定」なんですよね。「あの人とちょっとだけ会話した」「ふと目に入った空がきれいだった」「コーヒーがいつもより美味しく感じた」――そんな些細なことこそ、今日だけの一瞬の奇跡なんです。
「明日やろうは馬鹿やろう」って言葉、よく聞きますよね。ちょっと乱暴な言い回しかもしれないけど、本質は同じ。「今日しかない」ってことを、ちゃんと自覚してるかどうか。
「今の自分にできることって、なんだろう?」って考えて、ほんの少しでも行動できたら、それはもう「今日をちゃんと生きてる」ってこと。
そしてもう一つ。
「今日をやり直したい」って思う日だってあると思います。
でも、やり直しはできなくても、「その気持ちを明日に活かす」ことはできる。だからこそ、今日の一歩は明日の自分につながっていく。
つまり、今日という日は「今この瞬間」にしか味わえない最高の舞台。
あなたが主役で、誰も代わりにはなれない。この特別なステージを、どう演じるかはあなた次第なんです。
3. いつも「明日」で先延ばししてない?
「やろうと思ってたのに、気づいたら一週間たってた…」
あるあるすぎて耳が痛いですよね(笑)
人って、基本的に「今」より「あとで」が好きな生き物です。「明日でいいや」「そのうちやる」っていう魔法の言葉で、やるべきことを包み込んで、見なかったことにしてしまう。でも、その“あとで”が永遠に来ないのが現実だったりするんです。
たとえば、会いたい人に「今度ご飯行こうね」って言ってそのまま音信不通とか、勉強したいと思いつつNetflixに吸い込まれてしまうとか、「本当はやったほうがいいこと」を放置しちゃうのって日常茶飯事。
でも、ちょっと想像してみてください。
「明日やるはずだったこと」が、もし今日のうちに10分だけでも手をつけられていたら?
その10分が積み重なると、1週間後には70分、一ヶ月後には300分以上になる。なんだかんだで、人生の分かれ道ってこういう“小さな10分”の積み重ねなのかもしれません。
「ちゃんと生きる」って、いきなり完璧になることじゃない。
むしろ、「ちょっとだけやってみる」「1ミリでも進んでみる」っていう、その“ちょっと”の選択が、先延ばしを終わらせてくれる一歩になるんですよね。
今日できることを、ほんの少しだけでもやってみる。
その心がけだけで、「また先送りしちゃったな…」っていう後悔から、ちょっとずつ解放されていけるはずです。
4. 小さな「ちゃんと」が人生をつくる
「その日をちゃんと生きる」って言われると、なんだか大きな目標を達成するとか、人生を180度変えるようなすごい行動を取らなきゃいけないような気がしてくるけど、実はそんなことないんです。
“ちゃんと生きる”って、日々の小さな選択のこと。
たとえば、
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目覚ましが鳴ったあと、もう1回だけじゃなくてちゃんと起きる
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忙しくてもコンビニの店員さんに「ありがとう」を言う
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イライラしたときに、ちょっと深呼吸してから話す
こういう「小さな“ちゃんと”」の積み重ねが、その人の生き方をつくっていく。逆に言えば、大きな夢を追いかける人ほど、この日常の“ちゃんと”を大事にしてるんじゃないかなって思うんです。
それに、「ちゃんと」って人それぞれの基準でいいと思ってて。
他人と比べて、「あの人はもっと頑張ってる」「自分はまだまだ…」って落ち込むより、自分なりの“ちゃんと”を自分で認めてあげることのほうが、よっぽど意味がある。
大げさかもしれないけど、朝ちゃんと起きて、ごはん食べて、ひとつ笑って、夜に「まあまあ良い日だったな」って思えたら、それって最高じゃないですか?
人生って、特別なイベントの連続じゃない。
むしろ、何でもない日々の連なりこそが本番なんです。
だからこそ、その一日一日を「ちゃんと」生きてるって、自分で胸張れるように過ごしていきたいですね。
5. 忙しくても“今”に目を向けるコツ
「今日をちゃんと生きたい」って思ってても、現実ってなかなか難しい。
仕事に追われて、スマホに通知が飛び込んできて、気づいたらもう夜…って日、ありますよね。というか、ほとんどの人がそんな毎日を送ってるんじゃないでしょうか。
でも、そんな“せわしない日常”のなかにも、ちゃんと今を感じるコツってあるんです。コツって言っても、大それたことじゃない。
たとえば、
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通勤中にイヤホンを外して、まわりの音に耳をすませてみる
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コンビニのコーヒーの香りを「うわ、いい匂い!」ってちゃんと感じてみる
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パソコンの前に座る前に、深呼吸をひとつだけしてみる
ほんの数秒のことなんだけど、それだけで“自分が今ここにいる”っていう感覚が戻ってきます。
人って、気づかないうちに「今」より「次」に意識がいってしまう。
次の会議、次の予定、次のLINE返信…
でも、「今」というこの瞬間は、ほんの一度きりしか訪れないんですよね。
だからこそ、“ちょっと立ち止まる”ことがめちゃくちゃ大事。
たとえ1分でも、スマホを置いて、呼吸に意識を向けてみると、「あ、私、今日という日をちゃんと感じてるな」って思えてくるから不思議です。
時間がないからこそ、“今”に立ち返る。
それが「今日をちゃんと生きる」ことの、第一歩なんじゃないかなと思います。
6. 大切な人との今日を、ちゃんと
「今度また連絡するね」
「そのうち会おうね」
このセリフ、何回言ったか分かんないし、何回聞いたかも分かりません。でも、ちゃんと「今度」が実現したことって、意外と少ないんですよね。
人とのつながりって、当たり前じゃないんです。
特に今の時代は、物理的に会う機会も減ってるし、LINEでつながってるからって“ちゃんと向き合ってる”とは限らない。
だからこそ、「今日」という日、大切な人に“ちゃんと”向き合ってほしい。
・たった一言でも「元気?」ってメッセージを送ってみる
・仕事帰りに家族に「今日ありがとう」って言ってみる
・帰宅途中に「そういえばあの人どうしてるかな?」って思ったら、ちょっとだけ電話してみる
そんなちょっとした行動が、人生の宝物になることって、実はすごく多いんです。
会えるうちに会う、話せるうちに話す。
どれだけ忙しくても、「あなたの今日」と「誰かの今日」が重なったこの時間は、唯一無二の奇跡なんです。
大切な人との関係こそ、ちゃんと生きることの核心。
そしてその関係性は、未来のあなたの心の支えになるはずです。
7. おわりに:一度きりの今日に、ありがとう
「その日をちゃんと生きること。人生にこの日は一度しか訪れない。」
この言葉って、どこか厳しさを含んでるようにも見えるけど、実はめちゃくちゃ優しい言葉なんじゃないかなって思うんです。
だって、私たちは“完璧に生きなさい”って言われてるわけじゃない。
“今この瞬間にちゃんと目を向けよう”って、ただそれだけのことを教えてくれてる。
今日がうまくいかない日だって、もちろんあります。
朝から雨だったり、仕事で失敗したり、人間関係でちょっと落ち込んだり。そんな日は「今日なんて早く終わってしまえ!」って思っちゃうのも無理はない。
でも、どんな一日でも「今日」は一度きり。
泣いた日も、笑った日も、寝坊した日も、頑張った日も――全部、かけがえのない「自分の人生の一日」なんです。
そんな「今日」に、少しだけでもありがとうって言えたら、それだけで十分なんじゃないかなと思います。
毎日が特別じゃなくていい。
でも、“ちゃんと自分で選んだ今日”を過ごせたら、それはもう立派な「ちゃんと生きた日」なんです。
明日の自分が「昨日の私、よくやったな」って思えるように。
今日という日に、心からの「ありがとう」を伝えて、また次の一歩へ。