1. 「人生に確かなことなんてない、それだけが確かなことなんだ」ってどういう意味?
まず、この言葉にドキッとした人、多いんじゃないでしょうか。
「人生に確かなことなんてない、それだけが確かなことなんだ」――つまり、未来は読めないし、絶対なんて存在しない。それを唯一、確かだと認めようぜって話です。
たとえば、頑張れば必ず報われるとか、結婚したら一生幸せとか、年功序列で昇進できるとか……そういう「こうすれば、こうなる」っていう前提が、今はどんどん崩れてきてますよね。
もちろん、努力はムダじゃないし、誠実に生きることは大事。でも「絶対」っていう幻想にしがみつくと、何かがズレたときに一気に不安になって、動けなくなってしまう。
だったら最初から、「この世に確かなものはない」ってスタンスでいた方が、意外と心が軽くなったりするんですよ。
信じたいものは信じればいい。でも、100%の保証なんて求めない方が、案外強く生きられる。
1-1. 予定は未定。それが日常のリアル
「今日はこのスケジュールで完璧に動こう」って思っても、天気が崩れたり、急な呼び出しが入ったり、誰かがドタキャンしたり……もうほんと、予定通りになんていかないのが日常ですよね。
仕事もそう。「明日は静かに作業に集中できそうだな」と思ってたら、上司から緊急の会議が入る。「週末に一気に片づけよう」と思ってた案件が、取引先の都合で急に前倒しになる。あれ?全然休めないじゃん、みたいな(笑)。
こういうことが続くと、「なんで思い通りにいかないんだ…」とストレスが溜まるけど、そもそも“思い通りにいく”こと自体がレアケースなんですよ。
予定は未定、決定ではない。それが普通。
だからこそ「変わることが前提」というマインドにしておけば、イレギュラーが起きても動揺しにくくなります。臨機応変って最強なんです。
完璧主義より「まあいっか主義」の方が、日常に強いんじゃないかなって思いますね。
2. 成功も失敗も、コントロールできないからこそ面白い
たとえば起業家がビジネスを立ち上げるとき、どれだけ入念にリサーチして、戦略を練っても、「絶対成功する!」なんて保証はありません。どんなに優秀なマーケターでも、100発100中では当たらない。
逆に、まったく期待してなかったサービスやアイデアが、SNSでバズって一気に人気が出るなんてこともザラにある。つまり、「努力したから成功する」「準備したから失敗しない」っていう論理は、必ずしも通用しないんですよ。
でも、だからこそ人生は面白いんです。
全部がコントロールできて、予定通りにしかならない世界って、たぶん退屈ですよね。驚きも、発見も、ドラマもない。
不確かだからこそ、チャレンジする意味がある。不確かだからこそ、失敗してもまたやり直せる。
たとえば宝くじを買う人って、当たる確率が低いことを知っていても、夢を見るじゃないですか。人生にも、そういう「期待と偶然」の要素があるからこそ、日々にワクワクできるんです。
つまり、コントロールできない部分こそが、人生のスパイスであり、クリエイティブな領域なんですよね。
3. 不安は消えない。でも、それでいい
「人生に確かなことなんてない」――この前提を受け入れると、当然ながら不安はついてきます。
「この選択で本当に合ってるのかな?」
「来年も今の仕事を続けられるかな?」
「この人とずっと一緒にいられるだろうか?」
そんな風に、ちょっと先の未来を考えただけで、不安ってすぐ顔を出してくる。でもね、それって“正常”なんですよ。
不安があるってことは、「自分にとって大切なものがある」ってことの裏返しでもあるんです。
たとえば、大事なプレゼンを前にドキドキしてるのは、それだけ成功させたいと思っているから。
誰かとの関係に悩むのは、その人との絆を大切に思っているから。
「不安=悪」って思われがちだけど、実はそれ、自分の“本音”や“願い”に気づくためのサインだったりするんですよね。
それに、不安ってゼロにはならないんです。どれだけ経験を積んでも、どれだけ成功しても、次のステージに進めばまた新たな不安が生まれる。
つまり、生きてる限り“終わりなき旅”なんです。
だったらいっそのこと、不安を「敵」じゃなくて「仲間」にしてしまおう。
不安があるからこそ慎重になれるし、真剣に考えられる。不安があるからこそ、自分を守る行動も取れる。
「不安なのはダメなこと」って思うよりも、「不安があるからこそ、私は進んでいるんだ」と考える方が、ずっと前向きだし、心の持ちようが変わってきます。
不安を完全になくすことを目指すんじゃなくて、「不安を感じながら、それでも一歩を踏み出せる自分」でいられたら、それってすごくカッコいい生き方だと思いませんか?
4. 人間関係だって「変わる」が前提
人との関係って、一度できたらずっと変わらないものだと思いがちなんですが……残念ながら、そううまくはいきません。
学生時代に「一生の親友!」なんて思ってた相手と、今では年賀状すら出してない。
職場で「この人とは息が合うな〜」と思ってたのに、ちょっとした部署移動で疎遠に。
恋愛だって、「この人しかいない!」と思ってたのに、気がついたら気持ちがすれ違って別れてた――なんてこと、よくある話です。
人は変わります。
環境も変わります。
そして、価値観だって変わるんです。
その変化を「裏切り」と感じると、しんどくなるけど、むしろそれが“自然な流れ”だと受け入れた方が、気持ちはラクになります。
「ずっと一緒にいるためには、変わる自分同士でどう向き合い続けられるか」が大事なんです。
変わってしまうことを怖れずに、「今この瞬間の関係をちゃんと大切にする」というスタンスでいた方が、長く良い関係を築けたりします。
それに、関係が変わることを悲しみすぎなくてもいいんですよ。
離れていく人がいれば、出会う人もいる。
失ったつながりがあっても、新しく心を通わせられる誰かが、また必ず現れます。
大切なのは、「今、目の前にいる人とどれだけ向き合えるか」。
未来のことを心配するより、今日のやりとりをていねいに積み重ねていく方が、ずっと確かな絆になります。
5. 安定を求めすぎると逆に危ない?
「やっぱり人生、安定が一番」っていう声、よく聞きますよね。
たしかに、安定って心がホッとしますし、不安定より安心感があります。
でもね、ここに落とし穴があるんです。
安定を“絶対視”しすぎると、それがちょっとでも揺らいだときに、めちゃくちゃ動揺するんですよ。
たとえば、「この会社にいれば安泰だ」って思ってたのに、リストラされたらどうなるか。
「この人と結婚すれば安心だ」って信じてたのに、価値観の違いで離婚になったら?
「貯金が○万円あれば大丈夫」と思ってたのに、急な病気や介護で予想外の出費が発生したら?
“絶対安全”なんて、本当はこの世にないんです。
安定に依存してしまうと、それが崩れたときに立ち直るのが大変になります。
だからこそ、むしろ「不安定を受け入れる力」「変化に対応する柔軟さ」の方が、人生をサバイブするには大事なんです。
さらに言えば、安定って、時として「停滞」と紙一重。
ずっと同じ場所にいて、同じようなことを繰り返してると、成長の機会がなくなるんですよね。
「なんか最近、自分って進歩してないかも…」って感じるのは、“安定しすぎ”てるサインかもしれません。
本当の意味での「安心感」って、実は「いつどうなっても、なんとかなる自分でいられる」という自信からくるもの。
だから、「安定を求める」より、「変化を受け入れられる自分であること」にフォーカスした方が、長い目で見て安定してるっていう、ちょっと逆説的なお話なんです。
6. 「不確か」を味方につける生き方
ここまで読んで、「人生に確かなことなんてない」って話を重ねてきましたが、
じゃあその“不確かさ”と、どう付き合えばいいの?って疑問、出てきますよね。
答えは、めちゃシンプル。
**「不確かを怖がるんじゃなくて、活かしちゃおう」**ってことです。
たとえば、将来がどうなるかわからない――という事実は、確かに怖い部分もあるけど、逆に言えば、**“なんにでもなれる可能性がある”**ってことでもあります。
今うまくいってなくても、明日ちょっとした出会いや行動で、何かがガラッと変わるかもしれない。
今いる場所がしんどくても、転職や引っ越し、環境を変えることで、まったく新しい人生がスタートするかもしれない。
不確か=変化できる余白がある、ってことなんですよ。
そして、「変化を楽しめる人」って、やっぱり強いんです。
環境が変わってもすぐ順応できる。新しい価値観もスッと受け入れられる。予想外の出来事があっても、「これをどう活かせるか?」って考えられる。
つまり、不確かな世界を「冒険の舞台」に変えられる人。
RPGゲームで言えば、“マップが見えてないからこそワクワクする”っていうアレ。
先が見えないからこそ、好奇心が働いて、成長できるチャンスが生まれるんです。
だから、不確かさを怖れずに、「これから何が起こるか、ちょっと楽しみだな」くらいの気持ちで、構えてみるのもアリなんじゃないでしょうか。
7. 今日という日を全力で生きる意味
さて、ここがこの話の締めくくり。
「人生に確かなことなんてない、それだけが確かなことなんだ」って言葉を深く受け止めると、最終的にたどり着くのは――
**“今、この瞬間を大事にしよう”**っていう、超シンプルな結論なんです。
未来は誰にも読めない。
昨日にはもう戻れない。
じゃあ、確かなのは?――そう、「今日」「今」だけ。
私たちが確実に持ってるのは、今この瞬間だけなんですよね。
・「あとで連絡しよう」と思ってたら、もう会えなくなってた
・「いつかやろう」と先延ばしにしてたら、タイミングを逃してしまった
・「今じゃなくていいや」と思っていた夢が、気づいたら心の奥で冷めていた
そんな経験、きっと誰にでもあるはず。
だからこそ、「いつか」じゃなくて「今日」。
「今はまだ早い」じゃなくて「今からできることをやる」。
この意識があるだけで、人生の密度ってガラッと変わります。
そして、1日1日を大切に生きることで、「不確かな未来」さえも少しずつ味方になっていくんですよ。
たとえゴールが見えてなくても、今日を丁寧に重ねていけば、気がついたらちゃんと道になっている。
だから焦らず、諦めず、でも“今”だけはちゃんと味わって生きていきたい。
その積み重ねが、結局「自分らしい人生」をつくっていくんじゃないでしょうか。