モデリングとは
何かを成し遂げたいときに、すでにそれを成し遂げた人の振舞いや成功パターンを真似することをもモデリングといいます。
何か夢を実現したいと思ったときには、その夢を実現している人の真似をするのが早道となります。
NLPの誕生したのも天才的なセラピストの真似をしようとしたところからはじまっています。
モデリングのポイント
モデルにする人が重要
モデリングをするときはモデルにする人がなんといっても重要です。
モデリングはモデル対象の真似を徹底的にしていくというスキルなので設定するモデルが思ったほどの成果を上げてないのであれば、真似をしたとしても当然あなたの成果もあがりません。自分が成功したいと思う分野で成果を出している人を見つけ出すことに、まずは全精力を注ぎましょう。
モデルは何人いてもいい
モデリングをする対象にするモデルは一人に限定する必要はありません。自分がこんな風に成り立ちということをすでに実現しているを見つけて積極的にモデリングしていきましょう。
ビジネス面でのリーダーシップを発揮するときはA社のXさん、プレゼンをするときは堂々と発表をするB社のYさん、問題が発生したときは落ち着きがあるC社のZさんのように、想定する場面に合わせてモデリングする人を用意しておくこともとても有効です。
5感をフルに使う
モデリングをする対象を決めたら、その人の行動や話し方や立ち振る舞いなどを5感をフルに使って観察するようにしましょう。視覚で情報が得られる立ち振る舞いや服装、聴覚で得られる話し方や声のトーン、その他身体感覚や嗅覚や味覚も活用してモデルを観察します。
徹底的に真似ること
「モデルにした人を真似る」と言葉にするとそこまで難しくないのですが、実際に自分と違う誰かのことを真似するのはかなりのパワーがいります。モデリングをすると決めたらそのモデルのことを徹底的に真似ることを心掛けましょう。
また、モデリングが上手くいかないからといってすぐにモデルを変えていくのはよくありません。結局のところ、モデリングは最後まで徹底的に真似できるかというのが最も重要なポイントです。
モデリングする要素
モデリングをするときはモデルとする人の「何」をモデリングしていくかがとても重要になってきます。外部からの観察で比較的容易にわかる「外的レベルの情報」と相手の言動など深いレベルまでの観察が必要とされる「内的レベルの情報」に分けることができます。
外的レベルの情報
外見・身に着けているもの
見てすぐにわかるものを真似します。髪型やメイクの仕方、着ている服、身に着けている時計、使用している道具などをモデリングします。このレベルのモデリングは、いわいる「形から入る」というものになります。このレベルで終わってしまうと低次のモデリングとなってしまいますが、モデリングの入口として使うには有効で比較体取り組みやすい真似となります。
表情・姿勢・立ち振る舞い
行動レベルでのモデリングをします。どんな表情をしているのか、呼吸のリズムや大きさ、身振りや手振り、歩き方などを真似します。モデリングする相手の声の出し方や大きさも対象となるので、視覚だけではなく聴覚も使って相手をよく観察すること重要です。
内的レベルの情報
能力
モデルがどんな能力を発揮しているかどんな手順でやっているかなどを観察しモデリングします。意思決定の仕方、問題が起こったときの対応方法、ユーモアのセンスなどもこのレベルの情報となります。
思考・意思・信念
モデリングにおける最上位のレベルになります。モデルとなる相手の「思考・意思・信念」までモデリングします。その人が生きているうえで成し遂げたい使命などもこのレベルになります。
信念や使命などは容易に観察できることができないので、このレベルのモデリングはとても難しいと言われています。しかし、徹底的にモデルの真似をするという意味においては、このレベルまで真似ができるようになってはじめてモデリングができたと言えるのではないでしょうか。ぜひともこのレベルでのモデリングが習得できるようになるまで、以下の「モデリングの手順」を繰り返し実行していみてください。
モデリングの手順
1.得たい結果・成果を設定
まず始めに現状で得たい結果や成果を設定します。
2.モデルを決定する
得たい結果や成果をすでに達成できている人もモデルとして設定します。モデルは通常自分以外の誰かを設定することが多いですが、達成したいことが上手くいっていた頃の自分を設定することなどもあります。
3.目の前にスクリーンをイメージし、モデルを観察する
目の前のスクリーンをイメージしその中に設定したモデルを映しだし観察をします。モデル対象とした人をイメージし、表情・声のトーン・身振り・手振りなどを思い浮かべて記録します。
4.モデルの中に入り込む
スクリーンの中にイメージしたモデルの中に自分が入り込みます。
5.モデルの視点でVAKを言語化する
モデルに入り込んだ状態で、モデルの視点から視覚、聴覚、身体感覚で感じたことを言語化します。
6.モデルの中に入った状態で質問を確認する
モデルの中に入った状態で次の質問をします。
どんな行動をしているか必要としているかの行動レベルの質問。目標を達成するためにどんな能力を持っているかなどの能力レベルの質問。信じていることや大切にしていることなどのビリーフとバリュー。自分の使命や社会における役割。の4つです。
具体的な質問の例
「あなたはどこいますか?」
「あなたは誰といますか?」
「あなたは何をしていますか?」
「周りの風景はどのような感じですか?」
「あなたは何をしていますか?」
「それをするためにどのような能力を持っていますか?」
「あなたが大切にしていることは何ですか?」
「あなたの使命は何ですか?」
7.モデルから出た自分を観察する
スクリーンの中のモデルからゆっくりと抜け出して、今度はスクリーンの中にモデルと同じようにやっている自分をイメージします。このとき自分自身の感覚に戻るためにブレークステートを使うこともあります。
8.もう一度モデルに入り込む
もう一度モデルに入り込んで違和感がないか確認します。違和感があった場合はイメージの内容を調整したり、モデルを変えたりします。
9.繰り返す
必要な調整を行いながら、1~8までのプロセスを繰り返してモデリングしている対象のイメージを体になじませます。
モデリングで意識するポイント例
モデリングするときはモデルとする対象の以下のポイントを意識するとよいでしょう。
- 立ち振る舞い
- 姿勢
- 表情
- ジェスチャー
- 言葉の使い方
- 考え方
有名人をモデリングする
自分が身に着けたいと思っていることが得意な有名人をモデリング対象とすることも有効です。