人生を変える

A46_「直接質問」と「間接質問」を使い分ける③

複数の種類の質問を組み合わせる

■先々週から

「話し方を変える」の「質問」の
具体的な話をしています。

前々号から

3「直接質問」4「間接質問」
についてお伝えしています。

前号では、

質問は1つの種類ではなく
複数の質問を組み合わせることで

効果を発揮する

ということをお伝えしました。

■今日は、

ある状況を想定して

1「オープン質問(一般質問)」と
2「クローズド質問(限定質問)」

3「直接質問」と4「間接質問」

を組み合わせて会話を
考えみたいと思います。

■状況は、

ほぼ初対面の男女の若手社員が
会話をするところです。

男性社員は、
テニスのことを何がなんでも
話したいとします。
(そんなことは実際の場では
ないかもしれませんが、
ここではその設定でいかせてください)

■1つ目のパターンは、

女性社員も結果的に
テニスに興味があったというパターン
です。

男性社員:
「今日、残業しないで帰れますか?」
(2「クローズド質問(限定質問)」
&4「間接質問」)

女性社員:
「帰れますよ」

男性社員:
「家に帰ったらテレビ見たりするの?」
(2「クローズド質問(限定質問)」
&4「間接質問」)

女性社員:
「早く帰れる日は、ほぼ毎日みるかな」

男性社員:
「今、サッカーのワールドカップと
テニスのウィンブルドンやっているけど
どちらかみたりする?」
(2「クローズド質問(限定質問)」
&3「直接質問」)

女性社員:
「サッカーは詳しくないし見ないけど、
テニスは昔少しやっていたから
ウィンブルドンを見るかな」

男性社員:
「そうなんだ。自分はずっとテニス
してるんだよね。」
「テニス選手で誰が好き?」
(1「オープン質問(一般質問)」
&3「直接質問」)

■2つ目のパターンは、

女性社員が結果的にテニスに
あまり興味がなかったというパターン
です。

男性社員:
「今日、残業しないで帰れますか?」
(2「クローズド質問(限定質問)」
&4「間接質問」)

女性社員:
「帰れますよ」

男性社員:
「家に帰ったらテレビ見たりするの?」
(2「クローズド質問(限定質問)」
&4「間接質問」)

女性社員:
「早く帰れる日は、ほぼ毎日みるかな」

男性社員:
「今、サッカーのワールドカップと
テニスのウィンブルドンやっているけど
どちらかみたりする?」
(2「クローズド質問(限定質問)」
&4「間接質問」)

女性社員:
「サッカー好きだから、
ワールドカップを見るかな」

男性社員:
「そうなんだ。俺はテニスをしていたから
ウィンブルドンを見ようかと思って」
「〇〇さんは、テニスしたことある?」
(2「クローズド質問(限定質問)」
&3「直接質問」)

女性社員:
「ないけれど、どうかしたの?」

男性社員:
「今度会社の同期でテニスしようかと
思ってるんだ。
○○さんも良かったらこない?」

■もうお分かりかと
思いますが、

パターン2は、
女性社員が「ワールドカップ」と
答えているのに

それを無視してしまっているので
会話としてはあまりよくありません。

話す書く考える工房の傾聴で
ポイントとしてお伝えている

「人が話したことは突っ込みを
入れて欲しいこと」

ということを無視しています。

本来は、ワールドカップについて
突っ込んでいくべきところです。

今回は、テニスの話を何が何でも
したいと設定にしたので

強引に話を持っていきました。

■今回の例のように

質問を組み合わせることができるように
なれば

ある程度会話を「自分が意図する方向」
にコントロールできるようになります。

しかし、

相手がいる以上、

完全にはコントロールできないのが
会話です。

また、今回とは違って会話の目的は

会話をコントロールすることでは
ありません。

(仕事などでは、コントロールすることが
目的なこともありますが・・・)

そして、

どういう展開になるのかが
わからないのが

会話の面白さでもあり
楽しさでもあります。

■なので、

今お伝えしているお話も
コントロールするというのが主ではなく、

会話をしている二人が
「楽しむこと」が主題です。

あくまで、私の経験上では
ありますが、

両方とも会話がコントロール
できない者同士が話すと

結果的にですが、
会話が楽しくなくなること

多くあります。

■だからこそ、

それを防ぐためにも

ある程度は、会話をコントロールできる
質問力を身に着けていただく

ということが、

もともとコントロールが
まったくできなくて

会話で、楽しむことも楽しませることも
できていなかった私からの思いです。

行先を決めないドライブを楽しむと
しても

車を誰も運転できない
(コントロールできない)のであれば、

楽しむことはできないですよね。

明日以降も質問について続けます。

今日も読んでいただきありがとうございます!

この記事のポイント

■質問というのは、1つだけで
成り立たせることは難しい。

■質問は、複数の質問の組み合わせ効果を
発揮する。

■複数の種類の質問を組み合わせることで
ある程度会話をコントロールできるようになる。

■相手がいる以上、
完全にはコントロールできないのが
会話であり、どう話がつながるか
わからないからこそ会話の楽しさがある。